
賃貸物件を相続したら“得”?
賃貸物件を相続したら“得”?
知っておきたい「相続税評価」と「実勢価格」の違い
不動産を相続するとき、多くの方が真っ先に気になるのが「その不動産、いくらで評価されるのか?」ということ。
とくに、アパートや貸家などの“賃貸物件”を相続した場合は要注意!
実は、評価方法によっては、数百万円〜数千万円の差が出ることもあるのです。
「不動産の価値」には2種類ある
不動産には、主に次の2つの“価値の見方”があります:
| 種類 | 内容 | 主な目的 |
|---|---|---|
| ① 相続税評価額 | 税務署が使う評価方法。固定資産税評価額や路線価をベースにする | 相続税の計算に使用 |
| ② 実勢価格 | 実際に市場で売買される価格。家賃収入や取引相場から算出 | 売却や資産価値の把握に使用 |
賃貸物件の相続は「相続税評価額」が安くなる
賃貸中の物件は、以下の理由で評価額が下がる=相続税が安くなる仕組みになっています。
● 建物:借家権による減額
入居者(借主)がいると、所有者が自由に使えないため
➡「建物の評価 ×(1-借家権割合(30%))」に減額されます。
例)固定資産税評価額が1,000万円なら
→ 1,000万円 ×(1-0.3)=700万円で評価!
● 土地:貸家建付地の減額
貸家が建っている土地も同様に評価が下がります。
計算式:
土地評価額 ×(1-借地権割合 × 借家権割合)
例)評価額1億円、借地権割合60%、借家権割合30%
→ 1億円 ×(1-0.6×0.3)=8,200万円
実際の市場価格とどれくらい違うの?
上記の例で、もし物件の実勢価格が「1億2,000万円」だったとしても、
税務上の評価は「8,900万円(建物+土地)」程度になる可能性もあります。
つまり、相続税の対象額が3,000万円以上も圧縮されることもあるのです。
相続人にとって“得”なのはどっちの評価?
結論から言えば……
| 目的 | 使う評価 | メリット |
| 相続税の節税 | 相続税評価額 | 評価額が低く、税金が安くなる! |
| 売却・資産判断 | 実勢価格 | 適正な価格で売却・運用できる |
相続税の計算には「相続税評価額」が使われます。
つまり、**実勢価格より評価が低い方が相続人にとって“得”**なのです。
とはいえ注意点も…
売却時には「実勢価格」が基準になるため、評価額との差に驚く人も。
相続人間の遺産分割でも、「時価ベースで公平に」などのトラブルが起こることもあります。
そのため、評価額と実勢価格の両方を把握しておくことが大切です。
まとめ:賃貸物件を相続したら必ず確認したい!
賃貸物件は相続税評価が下がる → 節税のチャンス!
相続税対策だけでなく、将来の活用や売却を見据えて実勢価格の把握も必要
必要に応じて、不動産会社や税理士に「評価の見積もり」を依頼しよう
