
株式を相続した時の相続税の計算方法
① 株式の評価方法(財産評価)
相続した株式の価値は「財産評価基本通達」に基づいて評価されます。評価方法は株式の種類により異なります。
▶︎ 上場株式の場合
次のうち、最も低い価格で評価します。
相続が発生した日の終値
相続が発生した月の終値平均額
相続が発生した前月の終値平均額
相続が発生した前々月の終値平均額
これらの中から最も低い価格を選択します。
▶︎ 非上場株式(自社株や非公開会社の株式)の場合
非上場株式の評価は、その会社の規模により異なります。
原則的評価方法
類似業種比準方式(会社の規模や利益・配当などから算出)
純資産価額方式(貸借対照表に基づく純資産から算出)
※会社の規模により、「類似業種比準方式」「純資産価額方式」または両者の併用により算出します。
特例的評価方法
配当還元方式(持株割合が低い少数株主向けの評価方法)
② 相続税の計算方法(基本)
評価額が確定したら、その他の相続財産と合計して相続税を計算します。
相続税計算の流れ:
相続財産の総額を算出 ↓
基礎控除を差し引く
(基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数) ↓課税遺産総額を法定相続分に応じて分割(計算上) ↓
各相続人が取得した金額に相続税率を適用し、それぞれの税額を算出 ↓
算出された相続税額を合計し、各相続人の実際の取得割合に応じて税額を再分配(実際の税額が確定)
相続税の速算表(参考):
| 課税遺産総額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| ~1,000万円以下 | 10% | - |
| ~3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| ~5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| ~1億円以下 | 30% | 700万円 |
| ~2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| ~3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| ~6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
③ 特例・注意点
株式の評価は専門的で複雑なため、税理士や専門家に相談することをおすすめします。
非上場株式(特に自社株)の場合、「事業承継税制」の活用で相続税負担を軽減できる場合があります。
簡単な具体例(上場株式の場合)
相続日:2024年6月1日
株式数:1,000株
評価額:
当日の終値:1,500円
当月平均:1,550円
前月平均:1,480円
前々月平均:1,520円
評価は最も安い「前月平均の1,480円」を採用し、
評価額=1,480円×1,000株=1,480,000円となります。
このように、最も低い価格で評価することで相続税が抑えられます。
以上が、株式を相続した際の相続税計算における基本的なポイントです。
