
相続税を払わないとどうなる?延滞税の仕組みと税率をわかりやすく解説
相続税を払わないとどうなる?延滞税の仕組みと税率をわかりやすく解説
相続税は「亡くなった方の財産を受け継いだ人」が納める税金です。
しかし、「忙しくて申告が遅れた」「現金がなくて支払えなかった」などの理由で、
期限までに納められないケースも少なくありません。
では、相続税を払わないとどうなるのでしょうか?
今回は、**延滞税(えんたいぜい)**の仕組みと実際の税率について解説します。
相続税の納付期限は「相続開始から10か月以内」
相続税の申告・納付期限は次のように決められています。
相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内
(=亡くなった日の翌日から10か月)
たとえば、令和6年2月12日に相続が発生した場合、
申告・納付の期限は 令和6年12月12日(木) です。
この日までに申告書の提出と納税を行わなければなりません。
期限を過ぎると「延滞税」が発生する
期限までに相続税を納めないと、
その翌日から「延滞税」が自動的に発生します。
延滞税とは、いわば“税金の利息”のようなもので、
納付が遅れた期間に応じて加算されるペナルティです。
延滞税の計算方法(国税通則法第60条)
延滞税は、国税通則法所定の割合に基づいて日割りで計算されます。
令和6年(2024年)現在の税率は以下の通りです。
| 滞納期間 | 延滞税率 |
|---|---|
| 納期限の翌日から2か月以内 | 年2.4% |
| 2か月を超える日以降 | 年8.7% |
たとえば、相続税100万円を2か月以上遅れて支払うと、
約8,700円の延滞税が加算されます。
延滞税はどんどん膨らむ
延滞税は日割りで増えるため、
放置すればするほど支払額が膨らみます。
例:相続税500万円を1年遅れで支払った場合
-
延滞税=約8.7% → 約43万5,000円
-
合計納付額=543万5,000円
1年放置するだけで、40万円以上も余分に支払うことになるのです。
さらに長期化すると差押えも…
相続税を長期間滞納すると、
税務署から「督促状」や「差押予告書」が届きます。
それでも支払わない場合は、以下のような措置が取られます。
-
銀行口座や不動産の差押え
-
不動産や株式の公売(競売)
-
延滞税の累積加算
つまり、放置すればするほど財産を失うリスクが高まります。
払えないときの対処法:延納・物納
どうしても現金で納められない場合は、
次のような制度を利用できます。
① 延納(分割払い)
相続税を数年に分けて支払う制度です。
一定の利子税(令和6年は年1.6〜2.1%)がかかりますが、
延滞税よりもずっと低い負担で済みます。
② 物納
土地や建物などを、現金の代わりに国へ納める方法です。
ただし審査が厳しく、事前準備が必要です。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 相続税の納付期限 | 相続開始から10か月以内 |
| 延滞税の発生時期 | 期限翌日から |
| 延滞税率(令和6年) | 2か月以内:2.4%/2か月超:8.7% |
| 放置すると… | 延滞税増加+差押えの可能性 |
| 対処法 | 延納・物納の申請を検討 |
相続は“期限との戦い”です
相続税は、「知らなかった」では済まされない税金です。
期限を過ぎれば、延滞税が容赦なく加算されていきます。
もし「資金が足りない」「申告が間に合わない」などお悩みなら、
早めに専門家に相談することで延滞税の発生を防ぐことができます。
