
【実家は取り戻せる?】兄弟名義の実家に対して遺留分請求はできるのか?
【実家は取り戻せる?】兄弟名義の実家に対して遺留分請求はできるのか?
「兄が親の家を自分名義にしてしまった…」
「私は何ももらえないの?」
こうしたお悩みを持つ方は少なくありません。
今回は、兄弟の一方が親の不動産を相続していた場合、もう一方は遺留分の請求ができるのか? という点について、実際の相談事例をもとに解説します。
■ご相談内容
Q:兄が所有する実家(土地・建物)について、私は遺留分を請求できますか?
■弁護士の見解
結論としては、条件を満たせば遺留分の請求は可能です。
以下の2つのポイントが重要になります。
◆1. 所有権移転から10年以内なら請求可能
不動産の所有権が兄に移った時点から10年以内であれば、
遺留分侵害額請求という形で、法的に請求することができます。
➤ たとえば、移転時期が令和7年4月であれば、令和17年4月までは請求が可能です。
◆2. 10年を過ぎた場合は「悪意」があったかがカギ
10年を超えて請求する場合には、相手(兄など)に
「被相続人(親)に他の財産がないと知っていた(=悪意があった)」
という要件が必要となります。
■「悪意」とはどういうこと?
ここでの「悪意」とは法律上の表現で、
親に他の財産がないことを知っていながら
自分(兄など)にだけ財産を集中させた
というような、意図的な不公平な贈与や相続の設定を指します。
■今やるべきことはある?
現時点で慌てて法的手続きをする必要はありませんが、備えは大切です。
✅ 他の財産の有無を確認しておく
・親が持っていた預貯金
・保険、株式、不動産などの資産
・借入金の有無
これらの情報を整理しておくことで、将来的に相続や遺留分請求をする際の重要な証拠になります。
■相続が発生した際には正式な手続きが必要
いざ相続が発生した場合には、
**「遺留分侵害額請求書」**を作成し、法的な手続きに則って相手に請求することになります。
弁護士などの専門家のサポートを受けることで、スムーズかつ適正に手続きを進められます。
■まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 所有権移転から10年以内 | 遺留分請求が可能 |
| 10年を超える場合 | 相手に「悪意」がある場合に限り請求可能 |
| 今できること | 親の財産状況を把握・記録しておく |
| 相続発生後 | 正式な遺留分侵害額請求を行う |
兄弟姉妹間であっても、相続の場面ではトラブルが起こりやすいものです。
「これは不公平では?」と感じたときには、法的にどのような権利があるのかを知ることが第一歩です。
大切な実家や財産をめぐる問題で損をしないよう、
早めの情報整理と専門家への相談をおすすめします。
