
「こんなはずじゃ…」遺産分割協議書を作成後に“騙された”と気づいたら取り消せる?法的ポイントを解説!
「遺産分割協議書」は、相続人全員で合意し、誰がどの財産を取得するかを決めた書面です。通常、これに署名・押印し提出すると、遺産分割が確定し、不動産の名義変更や預金の払戻しが可能になります。
しかし後になって、「だまされた」「重要な事実を知らされていなかった」と気づいた場合、その協議書は取り消せるのでしょうか?
■ 結論:取り消しは可能な場合があります
ただし、取り消しには法的な理由と証拠が必要です。次のようなケースに該当する場合、遺産分割協議書は無効または取消しが認められる可能性があります。
【主な取り消しの理由】
① 詐欺による取り消し(民法第96条)
他の相続人に「相続財産の一部を隠されていた」
「本当はもっと財産があったのに、ないと言われた」
「不利な内容なのに、事実と異なる説明を受けた」
このような虚偽の説明や隠ぺいがあった場合、詐欺による意思表示の取り消しが可能です。
② 強迫による取り消し
「印鑑を押さないと迷惑がかかるぞ」と脅された
精神的に追い詰められて署名させられた
これも、強迫による無効主張や取り消しが認められる可能性があります。
③ 判断能力の欠如(認知症など)
作成当時、判断能力が低下していた
認知症の診断歴がある
この場合は、協議そのものが無効とされることもあります。
【取り消しを求めるには?】
家庭裁判所に調停申立て
→「遺産分割協議の無効確認」や「再分割」を求める。証拠の確保
→ 財産一覧、メールやLINEのやり取り、診断書など。弁護士へ相談
→ 相続に強い専門家のサポートを受けるのが安心です。
【注意点】
協議書作成から5年以内でないと取り消しできない場合がある(民法の時効規定による)
名義変更済みの不動産を戻すには訴訟が必要になることも
【まとめ】
遺産分割協議書を「騙されて署名してしまった」と感じても、法的に取り消せる可能性はあります。ただし、冷静に証拠を揃え、専門家と連携して進めることが重要です。
少しでも「おかしいな」と思ったら、早めの相談が解決のカギになります。
