
固定資産税が掛からない土地だから相続しておいても大丈夫だと思っていませんか?
固定資産税が掛からない土地だから相続しておいても大丈夫だと思っていませんか?
―「税金がかからない=損しない」とは限りません―
固定資産税がかからない土地と聞くと、「それなら相続しておいても損はない」と思う方が少なくありません。
しかし実際には、その“負担ゼロ”の土地が後々大きなリスクになるケースもあるのです。
■ 固定資産税がかからない理由とは?
固定資産税が課税されない土地の多くは、以下のようなケースです。
-
山林や田畑などで利用価値が低く、評価額が極端に低い
-
市街化調整区域内で建物が建てられない
-
私道や共有地で自由に処分できない
-
登記上の地目が山林・原野・雑種地であり、実際の利用が難しい
これらは一見「お得」なように思えても、換金性が低い・売れない・維持が難しいという点で将来の負担になりがちです。
■ 相続したあとに困ること
固定資産税がかからないからと安易に相続した結果、以下のような問題に直面する方が増えています。
-
草刈り・境界維持・通行トラブル
放置しても税金はかかりませんが、管理責任は相続人にあります。
事故や近隣トラブルが起きた場合、損害賠償責任を問われる可能性もあります。 -
売りたくても売れない・処分できない
市街化調整区域や山林などは、買い手がつかない、解体・測量費がかかるなどで、**「売るにもお金がかかる土地」**になることがあります。 -
相続人間で押し付け合いになる
将来的に相続人が増えると、誰も管理したくない“負動産”となり、相続登記が放置されることで次世代がさらに困ることに。
■ 放置せず「今のうちに」整理を
「税金がかからないから放っておいていい」と思っていた土地ほど、早めの対策が必要です。
具体的には次のような方法が考えられます。
-
専門家に評価・調査を依頼する(利用可能性や売却可能性の確認)
-
相続放棄や共有分割など、法的整理を検討する
-
寄付・譲渡・管理委託などの活用策を検討する
-
**相続登記義務化(2024年施行)**に備えて名義を明確にする
■ まとめ
固定資産税がかからない土地=安心ではありません。
むしろ、「税金がかからないほど価値が低い土地」だからこそ、処分・管理の難しさが潜んでいるのです。
「とりあえず相続しておこう」ではなく、
**「この土地を将来どうするか」**を今のうちに考えておくことが、次の世代への最善の相続対策です。
