
【知らないと怖い】成年後見制度の落とし穴?10年間で約480万円の可能性も
【知らないと怖い】成年後見制度の落とし穴?10年間で約480万円の可能性も
高齢化社会の中で「認知症対策」としてよく聞く言葉が成年後見制度です。
しかし、この制度について正しく理解している人は意外と少ないのが現状です。
特に、不動産を所有している方や相続対策を考えている方は、制度の仕組みを理解しておかないと、後々大きな制限を受ける可能性があります。
今回は、成年後見制度の実情と費用、そして注意点について解説します。
成年後見人に家族が選ばれる割合は約20%
認知症などで判断能力が低下すると、家庭裁判所に申し立てを行い成年後見人が選ばれます。
しかし、多くの方が誤解しているのがここです。
「家族が後見人になる」と思っている方が多いのですが、実際はそうではありません。
現在の実情は次の通りです。
家族が選ばれる割合:約20%
残りの多くは
・弁護士
・司法書士
・社会福祉士
などの専門職が家庭裁判所によって選任されます。
つまり、家族ではなく第三者が財産管理をするケースが大半なのです。
成年後見人の費用はいくら?
成年後見人には毎月の報酬が発生します。
この報酬は家庭裁判所が決めます。
本人の資産額によって変わりますが、一般的には次のような水準です。
| 本人の資産額 | 後見人報酬 |
|---|---|
| 1000万〜5000万円 | 月3万〜4万円 |
仮に月4万円の場合
4万円 × 12ヶ月 × 10年 = 約480万円
ここで重要なのが、次のデータです。
健康寿命と平均寿命の差は約10年
つまり、判断能力が低下してから亡くなるまで、約10年続く可能性があるということです。
その期間、後見人費用が発生する可能性があります。
成年後見制度の本来の目的
成年後見制度の目的は
本人の財産を守ること
です。
つまり、財産を増やすことではなく、減らさないことが最優先になります。
そのため、財産の使い方には様々な制限がかかります。
成年後見人がつくと起こりやすい制限
成年後見人がつくと、次のような行為が難しくなります。
有価証券の売却
株などを持っている場合、価格が下がるリスクを避けるため
売却して現金化されるケースがあります。
土地・建物の売却
不動産売却は簡単にはできません。
家庭裁判所の許可が必要になるため、
手続きが非常に複雑になります。
また、資産を減らす可能性のある行為は認められにくいです。
遺言書の作成
遺言は本人の意思でしか作れません。
判断能力がない状態では遺言作成はできなくなります。
生前贈与
節税のための贈与なども
原則できなくなります。
相続人としての遺産分割協議
本人が相続人の場合
後見人が協議に参加することになります。
その場合、家庭裁判所の関与が必要になることもあります。
預貯金の使い方
お金の使い方も自由ではありません。
・大きな出費
・資産の組み替え
・投資
などは基本的に認められません。
実は重要なのは「認知症になる前の対策」
成年後見制度は、確かに本人を守る制度です。
しかし、不動産や資産を持っている方にとっては
資産活用ができなくなる可能性がある制度
でもあります。
そこで重要になるのが
認知症になる前の対策
です。
代表的な方法が
・任意後見契約
・家族信託
・遺言書作成
・エンディングノート
などです。
判断能力があるうちに準備することで、
家族が財産管理を行える仕組みを作ることができます。
まとめ
成年後見制度は大切な制度ですが、次の点を理解しておく必要があります。
・家族が後見人になる割合は約20%
・多くは弁護士や司法書士など専門職
・月3万〜4万円程度の費用
・10年で約480万円になる可能性
・財産の使い方に大きな制限がある
だからこそ大切なのは
「認知症になる前の準備」
です。
不動産をお持ちの方は特に、
将来の資産凍結を防ぐためにも早めの対策をおすすめします。
